修理費用の相場を事前に確認しておく!
どの方向から事故が起きたかによって故障箇所は異なりますが、大半のケースにおいて事故で壊れやすい部分は決まっています。
- 事故が原因で壊れることが多い箇所や、
- その箇所の修理費用の目安
- 故障の度合い
によって修理費用にどの程度の差が出るのかを押さえておきましょう。
事故で壊れやすいのは11箇所(修理費用の相場)
- フロントバンパー(2〜3万円)
- リアバンパー(2〜20万円)
- ドア(数千円〜3万円)
- ボンネット(1〜10万円)
- フロントガラス(2〜10万円)
- フロントフェンダー(1〜3万円)
- リアフェンダー(10万円前後)
- エンジン(50万〜プラスα)
- フレーム(10万〜100万)
- ルーフ(4〜30万円)
- トランク(2〜10万円)

修理を依頼する前に、必ずリビルト品での部品交換は出来ないか見積りを取って下さい。
(リビルト品とは、中古を新品同様に再生させた部品で、価格が新品よりも、3分の1から半値程度まで安くなります。)
※ディーラーや修理工場だと、部品は新品交換のみでの見積りを出されるケースがありますので、承諾前にご確認ください。
それでは、かんたんな修理で済む場合と、交換が必要な場合の費用の目安を箇所ごとにチェックして行きましょう!
- 1:フロントバンパー
- 車の前方を他の車や何らかの物体にぶつけてしまった場合、非常に高い確率で故障が生じる箇所です。
バンパーのみの故障となった場合には、パーツ交換のみで対処できることが多く、バンパーが車から外れなかった場合には2〜3万円程度で修理できることが多いでしょう。
衝撃の度合いが大きかった場合にはバンパーが外れてしまい、バンパー交換が必須になるため、修理費用は10〜20万円程度を見込むことになります。
バンパーはそもそも車を守るために設置されているパーツですから、事故による衝撃を吸収する役目も果たしています。
このバンパーが犠牲になる代わりに大きな損傷を免れられるケースも多いため、確実に修理を行って下さい。
- 2:リアバンパー
- フロントバンパーと同じく、後方からの衝撃を吸収するために配置されているのがリアバンパーです。
こちらもフロントバンパーと同等で、軽い損傷で済んだ場合には2〜3万円程度の修理費用です。
もし、バンパー自体を新品に交換する必要が生じると10〜20万円前後の修理費用がかかります。
車を後ろからぶつけられてしまった貰い事故の際に損傷することが多いパーツです。
- 3:ドア
- 背面からの事故を受けた際に壊れたり、傷付いたりするケースが多いのがドアです。
ドアの修理費用は故障度合いによって大きく変化します。
傷が付いた程度で済めば、色を塗り直す作業だけで修理が完了するため数千円という金額に収まりますが、
ただし、へこみが出来てしまうと2〜5万円前後の修理費用がかかってしまいます。
また、ドア自体を交換しなければならないという場合には、国産車でも10万円前後の予算を用意しなければなりません。
目立った損傷が無かったとしても、事故の衝撃で閉まりにくくなってしまうケースもありますから、事故後には特に後部座席を注意深く観察・開け締めを行って下さい。
- 4:ボンネット
- 非常に面積が広いパーツであるため、その分だけ事故による損傷が起こりやすいという特徴を持っています。
板金作業などで修理が済むという場合には1万円程度の修理費用となりますが、
新しく塗装をし直したり、パテを使った修復が必要だったりする場合には3〜5万円の修理費用を見込まなければならないでしょう。
ボンネット全体の交換が必要になった場合にかかる費用の目安は7〜10万円となります。
直接の接触が無かったとしても、小石が跳ね返って傷を付けてしまうこともありますので、正面や横から水平の目線で良くご確認ください。
大きな事故の場合には飛散したその他のパーツがボンネットに降り掛かり、大きなへこみを作ってしまいます。
- 5:フロントガラス
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やはり前方から衝撃を受けた場合に破損しやすいのがフロントガラスです。
フロントガラスは以外にも修理が利くパーツですから、ヒビがあまり大きくない場合には2〜3万円程度でも元の状態に戻すことができます。
しかし新品に交換するという場合には、10万円程度の修理費用がかかります。
なお、人気車種の場合には中古のフロントガラスに交換するという選択ができる場合もあり、このケースでは5万円程度の修理費用で収まります。
ボディによって守られているパーツですが、何らかの物体がぶつかることで簡単にヒビが入ってしまいやすい箇所です。
放置するとわずかなヒビでもどんどん大きくなる為、早急に処置しなければいけません。
また、少しでも損傷が認められると車検を通すことができません。
- 6:フロントフェンダー
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タイヤの前輪を保護しているフロントフェンダーも、衝突事故等の際に故障が起こりやすい箇所の一つです。
フロントフェンダーのへこみを治す場合にかかる費用は1万円程度ですが、同時に塗装が必要になることがほとんどで、この作業を合計すると3〜4万円前後の予算を見積もる必要があります。
また、新品に交換するという場合には、載せ替えだけで済めば3万円前後の修理費用で済むこともありますから、修理と交換のどちらが得になるか検討しましょう。
フェンダーに損傷が生じると、タイヤに悪影響を及ぼす場合もありますから、早急な修理が求められます。
- 7:リアフェンダー
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修理に関する基本的なスタンスと費用はフロントフェンダーと変わりありません。
ただし、リアフェンダーには付帯するパーツが特殊であるケースが多く、思わぬ高額な修理費用がかかってしまうことも多い箇所になります。
例えばテールランプに何らかの影響を及ぼすほどの故障になっているという場合には、これを直すための費用も別にかかってしまいます。
また、リアフェンダーの近くにガラスがあるという場合も、ガラスを外す費用やガラスを交換する費用の支払いが別途必要です。
結果として、大きな事故からのリカバリーには10万円前後の予算が必要になることも珍しくありません。
- 8:エンジン
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自動車は、核となるエンジンを守るように工夫が凝らされていますが、事故の規模が大きくなるとエンジンの乗せ換え、またエンジントラブルが発生することもあります。
エンジンは修復や修理が難しいパーツなので、トラブルが起きた際にはエンジン交換が必要になることが大半を占めますので、最低でも50万円程度の修理費用がかかります。
仮にエンジン交換が50万円で済んだとしても、それ以外の修理に更に数10万円程度が必要になることも多い箇所です。
エンジン交換が必要なほどの事故を起こしている場合には、高額になるため廃車を選び、新しく車を購入し直したほうが安上がりになることもあるでしょう。
- 9:フレーム
- エンジンと同じく、故障の度合いが大きい場合に修理が必要になることが多いパーツがフレームです。
フレームは部分的な修理が可能なパーツでもあるため、故障の規模が小さければ修理費用は10万円前後に収まります。
規模が大きくなると50万円以上の修理費用が請求されることも多く、
走行が困難なほどの故障が認められると100万円前後の修理費用となるケースも認められるため、やはり買い替えという選択肢を持つべき故障になってしまいます。
フレームが歪んでしまうと、真っ直ぐに車を走らせることが難しくなってしまいます。
さらに、その他のパーツにも悪影響を及ぼすことになり、そのまま走行させていると更なる致命的な事故を招く恐れがあります。
- 10:ルーフ
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上空からの衝撃を受けた場合、あるいは事故による衝撃で車がひっくり返ってしまった場合などに故障しやすいのがルーフです。
簡単なへこみで済んだ場合には4〜5万円程度の修理費用となりますが、
雨漏りを起こすほどの損傷が認められる場合にはルーフ交換となり、修理費用の目安は10万円〜30万近くに上ります。
もし、ルーフ交換を起こすほどの事故の場合は、修復歴あり車と見なされてしまいます。
素材が柔らかいため、かんたんに凹み、真横から見ると良く分かります。
また、サンルーフの場合にはパーツ自体の費用が高額になる場合が多く、修理や交換にかかる費用が上積みされてしまうことも覚悟しなければなりません。
- 11:トランク
- 追突事故を受けた場合に壊れやすい箇所です。
トランクは複雑な形状であることに加えて様々なパーツが搭載された繊細な箇所ですから、修理費用が高額になることも珍しくありません。
細かな傷が付いただけであれば2〜3万円の修理費用です。
大幅な修理となれば10万円前後の修理費用が請求されることがあります。
トランクに不具合が生じると、雨天時などには浸水により、車内に深刻なダメージを加えてしまう恐れもあるため、こちらも確実に修復しなければなりません。
どのような状態からが重度の損傷になりますか?
まずは目で見て分かる範囲で考えてみると、へこみなどの軽い修復で済む場合には、軽度の故障程度と判断して構いません。
- もともと外れやすいバンパーの交換、
- ランプの故障、
- ガラスの交換
などもあまり大きな修理と捉える必要はありません。
一般的に重度の損傷と考えるべきなのは、フレームやルーフなどの修理が必要になった場合です。
これらの箇所に手を加えることになると、修理歴ありの車として取り扱われますから、査定に出した際には、事故車として極めて不利な扱いを受けることになってしまいます。
また、物理的な修理が可能な状態の損傷だとしても、全損事故として扱われるケースもあります。
例えば、エンジンやフレームに致命的な故障が生じ、修理にかかる費用が事故車の時価額を上回ると判断された場合には、全損として保険を適用することができます。
このケースもやはり重度の損傷が発生したケースとして認識し、修理するか廃車にするか検討するべきです。
外車の修復にかかる費用が高額なのはなぜですか?
外車の修復にかかる費用は、国産車と比較して3倍以上になることが多いと言われています。
高額になりやすい理由は、第一に部品そのものの単価が高いという点を問題として挙げられます。
特に高級車の場合には、一点一点のパーツにかける費用が高額というケースも多く、部品代そのものが高い価値を持っています。
日本国内に生産拠点を設けていない外車の場合には、海外にある工場からパーツを取り寄せる必要も生じるため、輸送にかかる費用が上積みされてしまうことも修理費が嵩みやすい理由の一つです。
また、国産車と比較して外車の構造は独特で、修理がしにくいという問題もあります。
国産車では簡単に修理できる損傷だとしても、外車の場合は大掛かりな解体が必要になることもあり、結果として修理にかける手間が増え、費用が高額になってしまいます。